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石灰石電子書,国語辞書

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質量数一二,一三,一四の同位体が存在し,炭素一二は原子量の基準とされる。 ダイヤモンド・黒鉛・無定形炭素の3種の同素体が天然に産する。 化学的に安定で通常の溶媒に溶けず,酸・アルカリにもおかされない。 自然界では,岩石中に炭酸塩として,大気圏に二酸化炭素としてあり,また有機化合物の主要構成元素として生物体の重要な構成成分である。

〔オランダ語 koolstof を kool (炭)と stof (素)とに分け,漢字をあてた訳。 「遠西医方名物考」(1834年)にある〕 出典:三省堂 (C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点でののもので、常にの内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ) 炭素たんそcarbon 周期表第14族に属し、炭素族元素の一つ。

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[守永健一・中原勝儼]歴史木炭は古代から世界各民族普遍のものであり、燃料とするだけでなく、防腐剤、あるいは金属製錬に用いられていた。

またダイヤモンドについては『旧約聖書』や、インドの古代聖典にも記載がある。

生石灰

ダイヤモンドの名は、これ以上の硬さのものがないことから、征服されないという意味のギリシア語admasに由来し、黒鉛(鉱物名は石墨(せきぼく)、グラファイト)は古く筆記に使われたことから、書くという意味のギリシア語grafeinに由来する。

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炭素carbonの語源ははっきりしないが、ラテン語の木炭carboに由来するらしい。 ダイヤモンドが炭素からなることが知られるようになったのは、1771年フランスのマケールのダイヤモンドの燃焼に始まり、1772年フランスのラボアジエの実験によって証明された。 すなわち密閉ガラス鐘中のダイヤモンドにレンズで集光して照射、加熱燃焼させると二酸化炭素のみを生ずることを発見したことによる。 さらにフランスのギトン・ドゥ・モルボが、ダイヤモンドが石墨を経て二酸化炭素となることを示し、ダイヤモンドと石墨が炭素の同素体であることがわかった。 炭素からのダイヤモンドの製造は、19世紀から多くの試みがなされたが成功しなかった。 しかし1955年アメリカのゼネラルエレクトリック社の研究者たちは、高温、超高圧下で、鉄‐ニッケル合金を溶媒にして人工ダイヤモンドの製造に成功した。 日本でも1961年(昭和36)以降量産されている。 [守永健一・中原勝儼]存在宇宙には4番目に多い元素で、恒星のエネルギーサイクルに含まれる。 ダイヤモンドは隕石(いんせき)中にもみつかっている。

主として石灰石や方解石CaCO3、マグネサイトMgCO3、ドロマイトCaCO3MgCO3のような炭酸塩として水成岩中に存在する。

また、二酸化炭素として大気中に約0.03%含まれ、海水中の全炭酸(分子状のCO2のほかH2CO3、HCO3-、CO32-)はこれと平衡を保っている。 燃料源として、また工業的に重要な化学薬品の原料となる石炭や石油の成分として、さらに有機化合物として生物圏の重要な構成成分である。 生命の維持と機械その他の動力源として必要なエネルギーの大部分は、炭素とその化合物の酸化反応に仰いでいる。 植物は空気中の二酸化炭素と水から光合成により炭水化物(含水炭素または糖類ともいう)を合成する。 動物はこの炭水化物を摂取して呼吸作用により、また死後はバクテリアによる肉体組織の分解により二酸化炭素を大気に戻す。

このような動物と植物を結び付ける鎖の輪が地表における炭素のサイクルである。 [守永健一・中原勝儼]炭素の同位体天然に存在する同位体組成は、炭素12が98.90%、炭素13が1.10%、ほかに放射性同位体の炭素10、炭素11、炭素14、炭素15の4種類がある。

炭素12は原子量の基準として選ばれ、炭素12原子1個の質量の12分の1が1原子質量単位である。 炭素13のみが核スピンをもつので、核磁気共鳴吸収法による有機化合物の構造決定に利用される。 炭素14(β-放射、半減期5730年)はトレーサーとして広く使われ、核反応14N(n,p)14Cによってつくられる。 天然による上層大気中では宇宙線によってつくられる中性子と窒素から炭素14が補給されるので、空気中の二酸化炭素に含まれる炭素14の量はほぼ一定である。 これが生物体の有機物として固定されると、補給が止まり約5000年の半減期で減少する。 もし有機物がつくられたときの炭素14の量がわかれば、現在それがどれだけ減少しているかを測って、その生物が生きていたときから現在までの経過時間を知ることができる。 このように炭素14は年代測定に利用される。 [守永健一・中原勝儼]炭素の同素体、その構造の相違炭素の同素体としてはダイヤモンド、黒鉛および無定形炭素の三つがあるとされてきたが、最近、フラーレン(1985)、カーボンナノチューブ(1991)、カルビン(1992)などが発見されている。 カルビンはアセチレンを触媒の存在下酸化して得られる黒色物質で、六方晶系の半導体。 -C≡C-が繰り返されるポリイン型と=C=C=C=二重結合の積み重なったクムレン型とがあるが、いずれも鎖状構造の直鎖分子である。 炭素の最外殻の電子配置は2s22p2で、炭素原子がこの合計4個の原子価電子によって共有結合をつくる方法には3通りがある。 そのうちの2通りsp3混成とsp2混成とよばれる結合の仕方が、それぞれダイヤモンドと黒鉛の構造にみられる(図)。

sp3混成では、正四面体の中心から頂点の方向に向かう4個の軌道を使って炭素原子は4個の等価な結合をつくる。 ダイヤモンドは、正四面体の中心に位置する炭素原子が正四面体の各頂点に位置する4個の他の炭素原子と結合するという立体配置が三次元方向に伸びた巨大分子である。

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